教師であるまえに、母親です
小学校時代の恩師のことが 今でも脳裏から離れません。
戦争で ご主人を亡くし ひとり息子を女手一つで 育てあげた教師です。
私を娘のように 可愛いがり 接してくれました。
放課後 ピアノを教えてくれたのは その教師でした。
後に ピアノを本格的に始めたのも その教師のおかげです。
今でいうキャリアウーマンの はしりのような人で 息子の親としても頑張っていました。
成人してからの ある日、教師の家にあそびに来るようにと お誘いを受けました。
行ってみると、歳が 私と同じくらいの息子さんが いました。
程なくして 教師は ちょっと出かけて来る と言って 座を空けました。
息子さんと ふたりきりになって 近況を語りあいました。
それが お見合いだとは つゆ知らず。
後に 私は息子さんの ” お気に入り ” になったわけで 結婚話が とんとんと
進んでいきました。
しかし 私が 社会人一年生で、しかも 僻地に赴かなければならないような
職業に就いていた為、体を害してしまい 入院する羽目になりました。
それを知った教師は お見合いの話は 白紙に戻してほしいと 言ってきました。
体の弱い人間は 嫁として 迎えることは 出来ないと。
私も 結婚は まだ早いと思っていたので ショックは受けませんでしたが
ぬか喜びをしていた母親は 相当ショックを受けたようでした。
そして 憤慨、たかが 疲労 で体を害しただけなのに 破談にするなんてと。
恩師として尊敬していたけれど やはり ひとりの母親なのだと 実感させられました。
しかし 心の中の教師像は 消滅することなく 輝いています。
今頃 どうして いらっしゃるかしら。
アルストロメリア
今日がお誕生日のかた おめでとうございます。
読んで頂き 有難うございました。
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