風に吹かれて

日常の出来事、思い出、などを綴ります

一日一善と言うけれど・・

        

                            画像 Pixabay


             買い物の帰り バスプールにいると


ひとりのおばあさんが 『〇〇へ行きたいんだけど このバスでいいの?』と聞いてきた。


『 〇〇へ・・ですね?』と念を押すと 『そうだ』と言う。


バスに乗ると 『隣に座っていいか』と、聞き  ドッカ と 座った。


自分の年齢は89才 だとか 趣味はコーラス 夫が亡くなったのは 89才


お嫁さんが働いているので 家事全般を やっている だとか ひと通り話したあとで


      
     『あれっ、いつもと 道が違う』と 言い出した。


            ガーン😨  


    おばあさんの行先の病院名と 私の知っている病院名は同じだけれど


     場所が違っていた。


    それからが 大変。『下りる』と言って 騒ぎだした。


   辺鄙な農道で下りても いつ バスが来るか分からないし 外は 2℃だし。


  私の家の近くの停留所から 目的地のバスが出ているからと 説明して お連れした。


  と、 神棚に手を合わせるようにして 『有難う 有難う』の連発。


やがて バスが来た。 おばあさんは 涙を浮かべて『また会いましょう』と言いながら


私の手を取った。 (  また会いましょうと言われても・・) と思ったけれど 


そこはそれ 愛想笑いをして、 おばあさんが バスに乗るのを見届けた。


バスの中から 手を振っているのが見えた、まるで 旧知の仲のようだった。


年をとると、人類みな兄弟、みな親戚的感覚に陥るのでしょうか。


それにしても 来年 90才になるというおばあさん、 単独行動が出来るって 凄い。


なにはともあれ 良かった 良かった。 ところで 無事に着いたかな。




       
   ぎゃー、どうしよう!!
   下りると言われても・・
   よく聞いてあげるべきだった。                 illust   AC