風に吹かれて

日常の出来事、思い出、などを綴ります

読書


    誰のために愛するか


   
   それは 人様のためと言いたいところ
   ですが、実は自分のためと思い知る。


   ここに 曽野綾子氏のエッセーが
   ありますが 読むと一層その感が
   深まります。
   
   本の中から抜粋します。
   
            「誰のために愛するか」曽野綾子 著


台所に女の怨念がこもるとき


365日、台所に立たねばならぬということは、それだけで苦痛なのである。


世の中の夫たちの多くが、毎日会社に出勤することで、
家庭内の雑事の煩わしさから逃れられると 内心密かにに思っているのを
知っている。


もちろん、会社に行けば 苦労がないのではない。
前後左右、あるいは上下の人間関係にはさまれて 身を削られるような思いに
苛まれることも多いのである。


しかし、それでもなお、妻たちが賽の河原のような台所の仕事の繰り返しに 
耐えていることを思えば、会社での戦いは、まだしも戦いがいのある戦いだ、
と思っている人が殆どである。


例外は別として 台所にはそうした女の怨念が こもっている。


曽野綾子氏の時代から かけはなれているかも知れません。
それでも 基本的には変わらない心情なのです。
わが身を愛するために 日々格闘しているのです。(だれに言っているの?)



                                                                                                読んで頂きありがとう                                                                                                 ございます