風に吹かれて

日常の出来事、思い出、などを綴ります

パンジーの咲くころ

                          

                                  画像 Pixabay


      
      小学校卒業のとき 6年生は在校生へのお礼に 出し物をすることになった。


      当時バレエを習っていたので、親友のK子ちゃんと一緒に


      踊ることになった。


                     K子ちゃんの家は 裕福な家だった。


      バレエの衣装  <チュチュ> を 私の分まで用意してくれた。


      お姉さんのお下がり だと言っていた。


      そのチュチュは スパンコールがついた華麗なものだった。


      しかし 私の母も 手縫いで作ってくれていた。


      飾り気のない   <今でいう> ダサイ ものだったが


      K子ちゃんが用意してくれたチュチュを 着る気になれなかった。


      『着てみて・・』と言われたので 背中のホックが止められないように


      わざと背中を丸めて着てみた。 パックリ開いた背中。


      『サイズが小さ過ぎたね』と K子ちゃん。


       そして 私は母の手製のチュチュを着て踊った。


       今思えば K子ちゃんに悪いことをしたなと思うけれど


       私は私で、 母が折角作ってくれたから・・という思いで


       いっぱいだったのだ。


        
       それは、校庭に パンジーが咲き誇る3月のことだった。


       今度 会う時は パンジーの寄せ植えを買って行こうと思う。



                                                                              イラスト AC


           きょうお誕生日のかたおめでとうございます


             ご訪問ありがとうございました。